通販サイト利用分とポイント消費は振替処理
投資信託は「投資原価」として支出扱い
マネーフォワードMeで「投資原価」の項目を作る方法について
この記事では、マネーフォワードMeに限らず家計簿アプリを使っていて迷う分類についてFP3級と簿記2級の資格を持ってる節約ブロガーヒカルが解説してみました。
- 通販サイト利用分とポイント消費はすべて振替処理して、クレカ計上だけ支出扱い
- 投資信託は「投資原価」として支出扱いにする(新たに分類を作る必要があります、下で解説)
以下、詳しく解説していきます。
【結論】通販サイトだけ家計簿アプリを分ける
2024年時点で、マネーフォワードMeとZaimの有料版を両方を使ってみた結果、通販サイトだけをアプリを分けて管理するのが最適という結果になりました。
資産管理に優れてるマネーフォワードMeでカードだけを計上して、無料でも取得履歴の一括変更が可能なZaimで通販サイトを集計しています。
買い物で迷う分類
買い物をして、全額クレジットカードや現金で支払った場合は丸々支出です。
ポイ活や何かしらの経済圏に居る方で困るのは、
- 現金やクレカでポイントを買った場合
- ポイントを使って買えた場合
- ポイントを使ったけど足りなくて何かしらの手段で払った場合
この3つだと思うので、それぞれ説明していきます。
前提・・・「通販サイト」側を全て計算対象外か振替処理、カードだけ計上
マネーフォワードMeなどの家計簿アプリはクレジットカードだけでなく通販サイトや口座から取引をサーチして家計簿を作ってくれる反面、しばしば重複処理が起きてしまいます。例えば楽天市場などの通販サイトで1000円の商品をカードで買った場合、
- 通販サイト・・・支出として1000円
- カード・・・支出として1000円
- ➡合計支出は2000円
のように、重複されて計上してしまいます。公式サイトでも振替処理が紹介されています。当サイトでも、「通販サイト」側の処理を計算対象外か振替処理別のアプリでしてカードだけを計上することをオススメします。
- 通販サイト・・・支出として1000円、うち600円はポイント使用
- カード・・・支出として400円
このようなケースになった場合、支出として正しいのは400円のほうだからです。
「計算対象外」と「振替処理」どっちがオススメか?・・・振替処理
AIが学習して分けてくれる、という性質上振替処理のほうをオススメします。
欠点・・・「通販サイト」側で使った合計金額が出せない
この方法では、出費を全てカードや口座引き落としに集中させます。そのため、個々の通販サイトで使った合計額を出すことができなくなります。
クレジットカードや口座引き落としに計上しないで個々の通販サイトで出す方法もありますが、ポイント消費が収入としてカウントされてしまう上にクレジットカード(や口座引き落とし)の利用額が分からなくなるデメリットの方が大きいのでカードにまとめて計上する方法をお勧めしています。
現金やクレカでポイントを買った場合・・・支出として処理
店頭でポイントを現金などで買った場合は、現金の減少を伴うので支出として処理します。
簿記においても、ICカードや電子マネーへのチャージは仮払金(使い道の決まっていないお金を保留する処理)の増加と、現金勘定の減少として扱います。
参考:簿記における扱い
借方 仮払金 1000円 | 貸方 現金 1000円 |
ポイントを使って買えた場合・・・両方とも計算対象から外すか振替処理する
ここでは1000円の商品を1000ポイントで買ったとします。
マネーフォワードMeではポイント分は収入、商品分は支出として表示されますが、
計算に入れてしまうと、1円も金銭が動いていないのに、支出と収入が1000円ずつ発生してしまったことになるので、両方とも計算対象から外すか振替処理するのがおすすめだと思われます。
参考:簿記における扱い
借方 消耗品 1000円 | 貸方 仮払金 1000円 |
ポイントを一部使って残りを何かしらの手段で払った場合・・・払った金額だけ残す
ここでは1500円の商品を1000ポイント、残りを現金(やカード)で払ったとします。
この場合は、実際に金銭が動いたのは500円なので、クレジットカードの500円だけを支出として扱います。
こちらも、上記の「前提」の設定通りにしておけばクレジットカードの支出だけが残ると思います。
参考:簿記における扱い
借方 消耗品 1500円 | 貸方 仮払金 1000円 |
現金(カードの場合は未払金) 500円 |
マネーフォワードMeで「その他」に「投資原価」という項目を作る方法(図解)
マネーフォワードMeの初期状態では、投資に関する出費の項目がありません。
そのため、以下の方法で、出費の「その他」の大分類に「投資原価」の項目を作ります。
- 具体的な作り方(図が多いので折りたたんでいます)
- ①適当な出費の項目から分類を選択(画像の「未分類」をタップ)
②カテゴリー選択から「その他」をタップ
③右上の「編集」をタップ
④「カテゴリを追加」をタップ⑤投資原価と入力し、OKをタップ
⑥完了をタップ
⑦(ここから変更方法の説明です)投資原価をタップ⑧項目が「投資原価」に変わっているのを確認して、保存をタップ
⑨支出を見ると、「投資原価」に分類されています。
株式投資や投資信託は?・・・実は出費扱い
これは迷う方が多い分類だと思われます。
- クレカであっても現金であっても証券口座に入れてるだけだから現金の貯金と変わらないのでは?
- 計算対象から外していいのでは?
そう思われるかたも多いと思いますが、これは出費として扱うのが正解になります。
理由①家計簿を付ける目的とは、キャッシュフローの把握だから
マネーフォワードMeに限らず、家計簿を付ける目的とは、節約や資産管理ももちろんですが、手許に残ってる・使っても構わない現金残高を出すこと。現金を減らす以上は出費とした方が良いと思われます。
理由②会計や経理から見ると投資目的であっても相方は出費だから
会計から見れば、株式投資や投資信託は金融資産という商品を現金や当座預金で購入する処理をします。
なので、現金の減少を伴う支出ととらえるべきだと思われます。
参考:簿記における扱い
借方 その他有価証券(売買目的有価証券) 10000円 | 借方 現金 10000円 |
理由③超長期にまたがって保有し、定期的に購入するから
会計では現金と、現金と同等に扱ってよい物(現金同等物)として大まかに以下のようなモノがあります。
- 紙幣・硬貨・外国紙幣・外国硬貨(当然ですね。)
- 当座預金・普通預金(直ぐに引き出せますからね。)
- 期日到来済の小切手(銀行に持っていけばお金にしてくれます。)
- 期日到来済の債券のクーポン(債券を持ってると一定期間ごとに利息がもらえる場合があります。)
- 3か月以内に満期になる定期預金(3か月より長いなら対象外)
- 公社債投資信託
株式などの時価変動が激しい商品は、会計上では現金同等物として扱うことができません。
難しいのが投資信託の扱い。企業会計上では「すぐに現金化できる」「値動きが激しくない」ので現金と同じとみなされるからです。
ここで思い出すべきなのが投資信託を用いた投資の性質です。
つみたてNISAでは20年、場合によってはそれ以上の期間に渡って積み立てていく性質があります。
3か月より長く保有する前提があるので、金融商品と現金の交換だとみなして、個人では現金の減少を伴う支出ととらえて良いと思います。
また、ETFや株などタイミングで大きな金額を動かすのが重要になる商品とは異なり、投資信託は毎月や毎日など、同じ金額を定期的に購入するという特性があり、家賃や水道光熱費と同様の月割経費と考えるほうが妥当であると考えます。
資産管理が優秀なマネーフォワードMe
家計簿を紙からデジタルに変える自動家計簿アプリ。
銀行口座や複数のクレジットカードを連携することで、自動で収支が見える化され、めんどくさい家計簿作成からおさらばできます。
提携金融機関もトップクラスに多く、電子マネーやポイントサイトはもちろん、殆どのネットショップと連携可能。
楽天証券やSBI証券といった証券口座も連携できるので、資産運用されている方にもおすすめ。
詳細な項目を自動で分類し、カテゴリまで仕訳された家計簿が自動で作成できます。
AI系にありがちですが、最初の仕訳は間違えることがあります。修正していくと間違えなくなります。
Zaimと違い、大項目の編集が出来ないので完璧なマイ家計簿作成には不向きとなります。
反面、系列サービスに個人事業主・法人向けの金融系が多く、確定申告に強いソフト。
Zaimには無い利点なので、個人事業主ならマネーフォワード一択になりそう。
価格 | (無料会員)無料 (スタンダード)[android]税込み月額500円 [ios]税込み月額480円 |
---|---|
利点 | マネーフォワード電気に入ればスタンダードプランが事実上無料に。確定申告に強い(マネーフォワードクラウド) |
欠点 | 有料プランへの加入はほぼ必須。大項目の編集が出来ず完璧なマイ家計簿作成には不向き。 |
どんな人に向いてるか |
|
向いていない人 |
|
他関連記事 | Zaimとの比較 |
家計簿の機能が充実してるZaim
Zaimは、家計簿アプリとして多くのユーザーに支持されているサービス。
家計簿だけでなく、予算管理、自動仕訳など欲しい機能が盛りだくさん。
特に優れてるのはレシート撮影の制度。マネーフォワードMeより機能・制度共に上です。
無料でも連携数は無制限(無料版マネーフォワードMeでは4件まで)。
また、マネーフォワードMeではできなかった自動仕訳の大項目の編集が可能(有料プラン)で、
完全なマイ家計簿作成が出来るのはZaimだけ。
また、マネーフォワードMeでは出来ない内訳の按分も可能。
その反面、マネーフォワードMeと比べると提携金融機関が少なく、資産管理・確定申告に弱い欠点も。
(かつては弥生会計と提携していたのですが無くなりました)
価格 | Web経由なら440円/月、android及びappstoreは480円/月 |
---|---|
利点 | 内訳の按分が可能。有料プランなら完全なマイ家計簿作成が可能。レシート撮影に強い。 |
欠点 | マネフォと比べると自動取得の頻度が低く提携金融機関が少なく、資産管理・確定申告に弱い。 |
(重要)弥生会計との提携終了について | 公式サイトよりお知らせ |
向いている人 |
|
向いていない人 |
|
他関連記事 | マネーフォワードMeとの比較 |
もし有料版を使ってみたいな…と思ったら、Web版から登録するがおすすめです。App Store/Google Playでは月480円掛かりますが、Web版で年プランで登録すると4378円(月額364円)で利用できます。さらにお得に使いたいなら、ユーザー登録・年払い設定後に招待コード
QUMSJFC9
をここから入力するとAmazonギフト券500円分が貰えます。